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相手が任意保険に未加入の場合でも賠償金は請求できるのか?

2021.01.28

交通事故の被害者になってしまった場合、賠償金の請求先となるのは加害者側の任意保険会社です。

しかし、もし加害者が任意保険に加入していなかった場合、治療費や修理代、慰謝料などの賠償金は誰に請求すればいいのでしょうか。

このような場合、自動車の所有者が義務で加入している自賠責保険に請求することになります。被害者自身の任意保険や家族の任意保険、労災の利用や健康保険の利用も考えられます。

また、加害者自身に直接請求することも可能です。

ここでは相手が任意保険に加入していない場合の対処法について、わかりやすく解説します。

自動車保険の概要

自動車保険には自動車の所有者に加入が義務付けられている「自賠責保険」と、加入が任意となっている「任意保険」の2種類があります。

自賠責保険は本来全車両が加入していなければなりません(とはいえ契約が切れたままの状態になっているケースも存在します)。

任意保険は最低限の補償を目的としている自賠責保険でカバーできない損害を補償するための保険ですが、任意であるため加入していない人も一定数みられます。

ここでは、加害者が強制保険である自賠責には加入しているものの、任意保険には加入していないケースについて解説します。

任意保険未加入の場合の対処法

自賠責保険への請求

加害者が任意保険に加入していれば任意保険会社を通じて自賠責保険に請求できますが、任意保険に未加入であれば被害者が直接自賠責保険へ請求します。

自賠責保険は最低限の補償が目的ですので、傷害に関する賠償金には120万円の限度額が設定されており、死亡に関しては3000万円の限度額が設定されています。

加害者へ直接請求

自賠責保険からの賠償金で全部の被害がカバーできない場合、加害者へ直接請求することも考えられます。

加害者と直接の交渉で進展がなければ、裁判所に対し訴訟を起こすなどの法的措置も検討することになります。しかし、交通事故の場合は思わぬケガを負うことも多く、また休業中の保障なども損害に含まれることから、全ての損害を加害者個人に填補してもらうことは難しいのが現状です。

勿論、加害者側に十分な資力があり、被害者がこうむった損害を保険に頼らなくても賠償できるというような場合は問題ないのですが、残念ながら加害者側の資力に問題が全くないというようなケースは少ないのが現状です。

また、加害者側の保険が更新期限切れのような場合でも、原則として、加害者の保険会社は一円も保険金を支払いません(不注意で更新を忘れていたような場合には、別途救済措置を設けている保険会社もあります)。

被害者自身の任意保険の利用

加害者が無保険(自賠責保険すら未加入)の場合であっても、損害の填補を受けることができないとあきらめてはいけません。

被害者側の保険を利用することが可能な場合があるからです。この場合、被害者本人だけでなく、被害者ご家族の加入している自動車保険から保険金が支払われる場合もあります。ご家族の保険もよく確認しておかれるとよいでしょう。

概要は以下の通りです。

人身傷害保険

保険の対象となる車に搭乗中に生じた、死亡、後遺障害、傷害について、被害者の過失割合に関係なく保険金を支払ってもらうことができます。

搭乗者傷害保険

自動車などを運転中に事故を起こし運転者や同乗者が傷害を負った場合に、補償を受けることが可能な保険です。

自損事故保険

相手方の存在しない自損事故で運転者や同乗者が傷害を負った場合に、補償が受けられる保険です。

車両保険

被害者自身が所有する自動車の損害について補償が受けられる保険です。

無保険車傷害保険

加害者が任意保険に加入していない場合に、被害者の死亡賠償金や後遺障害賠償金を補償してくれる保険です。

被害者家族の任意保険の利用

上で解説した被害者の任意保険ですが、対象者が保険契約者だけでなく、同居の家族でも利用が可能なケースもあります。
主に人身傷害保険や搭乗者保険、無保険車傷害保険のケースが当てはまりますので、任意保険の対象者を確認するようにしましょう。

被害者自身のその他の保険

被害者自身が加入している傷害保険や医療保険、生命保険や共済などでも、交通事故による傷害の補償に利用出来るケースがあります。
これらの保険の内容も確認しておきましょう。

労災の利用

通勤中や勤務中であって、労災が適用されるケースでは、労災保険の利用が可能です。

労災の適用には条件があり、労災保険を利用できるケースに該当するかは専門家のアドバイスを受けた方が安心です。

健康保険の利用

交通事故で受けた傷害の治療に健康保険を利用することは可能です。

但し、労災保険と健康保険の関係では労災保険の利用が優先され、労災保険が利用できる場合には、健康保険を利用することはできません(健康保険法55条1項)。

誤って健康保険を利用した場合、労災保険への切り替え手続きが必要になります。

また、健康保険を利用する際には、健康保険組合に「第三者行為による傷病届」を提出する必要がありますので、忘れないようにしましょう。

政府保障事業の利用

加害者に返済能力がなく、自賠責保険からも補償が受けられないようなケースでは「政府保障事業」の利用が可能です。
政府保証事業とは、自賠責保険の対象とならない「ひき逃げ事故」、「無保険事故」において、健康保険や労災保険等の社会保険給付や加害者から賠償を受けてもなお損害が残る場合に、最終的な救済措置として、政府(国土交通省)が損害を填補する制度です。

政府保障事業の損害の積算方法は自賠責保険と同じです。

まとめ

加害者が任意保険に加入していなくても様々な方法で賠償や補償を受ける方法がありますが、実際のケースでどの方法が利用できるかは各種保険の契約内容の確認が不可欠です。

交通事故に力を入れている弁護士であれば、具体的ケースに合わせた適切なアドバイスが可能です。

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