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通院交通費はどのように認められるのでしょうか?

2019.04.18

 被害者本人の交通費については,原則として現実に支出した額全額が損害として認められますが,長期のタクシー利用などで通院交通費が高額になった場合,その必要性・相当性が争点になることがあります。

被害者本人の通院交通費

公共交通機関利用の場合

 実際に支出した額が損害として認められます。

タクシー利用の場合

 公共交通機関を利用せずにタクシーを利用する場合,争いになれば,その利用の必要性・相当性を主張・立証する必要があります。

 受傷により歩行による移動が困難であるような場合には,必要性・相当性が認められると思われます。

 一方,公共交通機関を利用可能であるのに,単にその方が楽だからという理由でタクシーを利用した場合には,必要性・相当性が認められず,電車やバスなどの公共交通機関の額の限度でしか交通費が認められない可能性もあります。

 保険会社の一括払(一括対応)により,直接タクシー会社にタクシー代が支払われている場合であっても,通院が長期化してタクシー代が高額になれば,示談交渉や訴訟でタクシー代が争われる可能性がありますので,注意が必要です。

 一括払が行われていても,任意保険会社が支払い義務を認めたことにはならないことについては,コラム「治療中に任意保険会社が医療機関に直接支払いをするのは義務ではない?」をご参照下さい。

自家用車利用の場合

 実務上,ガソリン代として通常1kmあたり15円,その他,高速道路料金や病院の駐車場代などが認められています。

 理屈上は,公共交通機関を利用せずに自家用車を利用する場合も,争点になれば必要性・相当性の立証が必要となりますが,タクシー利用の場合と比べて非常に金額が小さいため,保険会社との示談交渉等で自家用車利用の交通費の額が争いになることはほとんどありません。

被害者本人以外の交通費

付添のための交通費

 被害者の年齢や受傷の程度などにより,通院付添の必要性・相当性が認められる場合には,付添人の交通費も損害賠償の対象となります。

 交通手段ごとの問題については,前述の被害者本人の通院交通費と同様です。

見舞いのための交通費

 付添の場合と比べると厳格な判断になりますが,被害者の年齢や受傷の程度,被害者と近親者との身分関係などにより,お見舞いの必要性・相当性が認められれば,見舞をした人の交通費も損害賠償の対象となります。

 裁判例をあげますと,頭蓋底骨折等による記銘力低下(5級2号)などで併合4級の重大な後遺症を負った高校3年生男子について,傷病の程度が重いことから心情として理解できるとして両親の交通費を損害として認めた例があります。

東京地判平成10年1月30日交通事故民事裁判例集31巻1号148頁


8 両親交通費
証拠(甲一二四、証人A)によると、原告の入院中、原告の両親は高速道路を利用して自動車で、少なくとも一二〇回は原告の見舞いに訪れていることが認められる。そして、前記認定のとおり太田福島総合病院の往復にはガソリン代、高速道路利用料金の合計七四〇〇円を要する。そして、前記争いのない傷害内容によると、原告の両親が見舞いのため右病院を訪れることは、その心情として理解でき、そのうち四〇日間を本件事故と相当因果関係がある損害と認めるのが相当である。右七四〇〇円のうち原告の請求する六二〇〇円に右日数を乗ずると、二四万八〇〇〇円となる。


症状固定後や将来の交通費

 症状固定後や将来の治療費が損害として認められる場合には,症状固定後や将来の通院交通費も損害として認められます。

 症状固定後の治療費は損害とは認められないのが原則ですが,症状固定後も治療をしなければ症状が悪化するおそれがある場合には,症状固定後の治療費も損害として認められる場合があります。

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