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下肢短縮で後遺障害等級が認定されたのですが、逸失利益は認められるのでしょうか?

2019.07.28

下肢短縮等の後遺障害

 健側との脚長差(上前腸骨棘と下腿内果下端の長さの差)により,以下の表の通りに後遺障害等級が認定されています。

 なお,自賠責保険では,後遺障害別等級表にない後遺障害に関しても,別表第2備考⑥を適用することにより,各等級の後遺障害に相当するものについては当該等級の後遺障害とするという認定が行われています。

後遺障害等級 後遺障害認定基準
8級5号 1下肢を5センチメートル以上短縮したもの
別表第2備考⑥を適用
8級相当
1下肢が5センチメートル以上長くなったもの
10級8号 1下肢を3センチメートル以上短縮したもの
別表第2備考⑥を適用
10級相当
1下肢が3センチメートル以上長くなったもの
13級8号 1下肢を1センチメートル以上短縮したもの
別表第2備考⑥を適用
13級相当
1下肢が1センチメートル以上長くなったもの

下肢短縮等による労働能力の喪失

 下肢短縮等は,加害者(保険会社)から労働能力喪失が争われやすい後遺障害の一つですが,一般的には1~3センチメートルの下肢短縮であっても,「左右のバランスに問題が生じ,歩行障害が生じていれば,基本的な日常生活動作において障害があるといえ,労働能力喪失率どおりの認定になる(蛭川明彦裁判官の講演録「労働能力喪失の認定について」赤い本平成18年下巻189頁)」と指摘されています。同講演録は13級8号についての指摘ですが,13級相当「1下肢が1センチメートル以上長くなったもの」についても同様の指摘が当てはまります。

 一方,下肢短縮等の程度が1センチメートル程度であり,歩行障害が見られず,被害者が日常業務において移動を伴わないような事務職などの肉体的活動を要求されない職業であれば,自賠責の労働能力喪失率よりも低い喪失率が認定がなされる可能性があり,逆に,下肢短縮等の程度が3センチメートル程度であっても,被害者がスポーツ選手,体育教師,大工や鳶職などの肉体的活動を主とする職業についていて,左右のバランスが要求される場合は,自賠責の労働能力喪失率よりも高い喪失率が認定される可能性があります(同講演録189頁)。

 また,労働能力喪失期間については,むち打ち症などとは異なり,馴化(慣れによる労働能力の回復)の可能性がありませんので,「特段の期間制限は必要ない(同講演録190頁)」と考えられます。

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