神経学的検査
腰椎捻挫などによって生じる腰部の神経症状を医学的に証明ないし説明する手段として,神経学的検査が行われています。
筋萎縮検査とは,その神経学的検査の一つです。
筋萎縮検査
腰椎捻挫などで神経に異常がある場合,その支配領域である足にしびれが生ずることがあります。
片方の足にしびれがでると,しびれが無い方と比較するとしびれがある方の足は自然と使われなくなってしまいます。
そして,使用されなければ筋肉がやせ細っていくのは避けられません。
このメカニズムに着目したのが筋萎縮検査です。
具体的には,膝関節を起点に上下10cmのところのふとももとふくらはぎの周径を計測します。
該当箇所がしびれが無い足の方と比べてやせ細っていれば,しびれの存在が単なる自己申告ではなく客観的に裏付けられていると言えます。
そして,しびれがあることが客観的に裏付けられれば,その部分を支配する腰部神経に異常があることを説明・証明するための根拠となります。
後遺障害等級認定との関係
被験者の自己申告によるような検査ではなく,ごまかしようがないため,後遺障害等級認定において有力な他覚的所見になると考えられます。
片方の足だけにしびれが生じているような場合には,筋萎縮検査を受けるようにしましょう。