神経学的検査
腰椎捻挫などによって生じる腰部の神経症状を医学的に証明ないし説明する手段として,神経学的検査が行われています。
膝蓋腱反射(しつがいけんはんしゃ)テストは,神経根障害を調べるための深部腱反射テストの一つです。
膝蓋腱反射テスト
大腿四頭筋反射テストとも呼ばれ,腰髄(L2,L3,L4)の神経根障害を検査するテストです。
膝頭の下あたりにある膝蓋腱をゴムハンマーで打診することによって生じる反射を確認します。脚気と同じ検査です。正常な場合は,大腿四頭筋が収縮して足が上がります。
脊髄に異常が認められるときは,反射は亢進・軽度亢進(亢進とは「過剰に強くなる」というような意味です)を示します。
末梢神経である神経根に異常が認められるときは,反射は低下,消失を示します。
検査結果は,正常(+),亢進(+++),軽度亢進(++),低下(±),消失(-)などと記載されます。
後遺障害等級認定との関係
反射をみるテストであり,比較的客観性があることから,後遺障害等級認定において有力な神経学的所見になると考えられています。