ひき逃げによる慰謝料増額も含め、支払額が2.9倍となる約39万円の増額に成功した事例

40代会社員
後遺障害等級
非該当
傷病名
頚椎捻挫、腰椎捻挫
保険会社提示額
21 万円
最終獲得額
60万円

事例のポイント

40代 / 会社員

 ひき逃げによる慰謝料増額が認められ、最終的に支払額が2.9倍となる約39万円の増額に成功した事例

ご相談内容

被害者 40代会社員
部位
傷病名 頚椎捻挫、腰椎捻挫
後遺障害等級 非該当
獲得金額 60万円

 治療終了後の保険会社の示談提示額が低かったことから、慰謝料の増額を希望してご相談がありました。

サポートの流れ

項目 サポート前 サポート後 増額幅
後遺障害等級 非該当    
入通院慰謝料 21 60 39
休業損害 0 0 0
治療費等 35 35 0
既払い金 -35 -35 0
合計 21 60 39
単位:万円

取得金額

60万円

受傷部位

後遺障害等級

非該当

当方:0 相手:100 

 本件は、加害者が事故後逃走して翌日警察が発見したというひき逃げ事案であることから、通常よりも慰謝料が増額されるかどうかが争点となりました。
 過去の裁判例には、ひき逃げや飲酒運転等、加害者が悪質な場合に慰謝料の増額を認めたものがあり、大阪地方裁判所の基準として用いられている「交通事故損害賠償算定のしおり」においても、「加害者に飲酒運転、無免許運転、著しい速度違反、殊更な信号無視、ひき逃げ等が認められる場合」には、慰謝料の増額を考慮するものとされています。
 とはいえ、ひき逃げ等の事情があれば、必ず慰謝料が増額されるわけではありません。
髙取真理子裁判官の講演録「慰謝料増額事由」で取り上げられた裁判例では、ひき逃げ事案33件のうち、4件で慰謝料の増額が否定されています。
 また、慰謝料増額が認められた29件の事案の中には、重複して飲酒運転や無免許運転などの事情があったものが多く含まれていますので、ひき逃げのみの事情で慰謝料増額が認められた事例はそのうち1/3程度になります。
 慰謝料増額の幅について明確な基準はありませんが、髙取真理子裁判官が死亡事故については100万円単位での増額を考えることになるとしつつ、その他の事例について、「割合的には2ないし3割増から、最大でも基準額の1.4倍程度までが目安となる」と述べられていることは実務上参考となるかと思います。
 本件では、ひき逃げ以外の事情については証拠上認められなかったことから、髙取真理子裁判官の講演録を引用しつつ、保険会社が交渉で受け入れやすい内容として、2割の慰謝料増額を主張いたしました。

解決内容

 保険会社は、ひき逃げが2割の慰謝料増額の事情に相当することについては認めたものの、訴訟外の示談であることを理由に、約1割の減額を主張してきました。
 本件については、ひき逃げ以外の事情が証拠上明らかではなく、訴訟でも慰謝料の増額が認められない可能性があることや、そもそも請求額が少額で、訴訟で解決までにかかる時間(およそ半年以上)に見合わないことから、1割程度慰謝料を増額した金額で示談することとなりました。

所感(担当弁護士より)

 保険会社の当初提示額は自賠責の慰謝料基準に基づく非常に低い金額で、ひき逃げの事情も考慮されていませんでした。
 これに対し、当職が大阪地裁基準で計算した慰謝料を請求し、髙取真理子裁判官の講演録を引用して、ひき逃げによる慰謝料増額を主張したところ、約1割の慰謝料増額も含め、支払額が2.9倍となる約39万円の増額に成功いたしました。

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