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2022.06.22

支払額が1.7倍となる約261万円の増額に成功した事例

70代無職男性
後遺障害等級
12級7号
傷病名
左大腿骨骨幹部遠位部骨折
保険会社提示額
400 万円
最終獲得額
661万円

事例のポイント

70代 / 無職

入通院慰謝料2.5倍,後遺障害慰謝料2.9倍を含む支払額が1.7倍となる約261万円の増額に成功

ご相談内容

被害者 70代無職男性
部位
傷病名 左大腿骨骨幹部遠位部骨折
後遺障害等級 12級7号
獲得金額 661万円

 本件は保険会社からの示談金提示後,ご自身で交渉してもあまり示談金が増えなかったことから,弁護士による示談交渉を希望された事案です。

サポートの流れ

項目 サポート前 増額幅 サポート後
後遺障害等級 12級7号   12級7号
治療費 40 40
入院雑費 12 4(1.3倍) 16
その他 9 9
入通院慰謝料 115 175(2.5倍) 290
逸失利益 144 144
後遺障害慰謝料 100 190(2.9倍) 290
過失相殺 0 -78(0倍) -78
既払金 -50 -50
本人交渉による増額 30 -30(0倍) 0
合計 400 261 661
単位:万円

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 保険会社の示談金の提示内容を確認したところ,自賠責基準で算定された非常に低い慰謝料金額だったため,裁判基準の慰謝料を請求いたしました。

 一方,定年退職から何年も経過している年金生活者で一切働いておらず,職業訓練も受けたことがなかったことから,本来逸失利益が認められない可能性が高い事案だったため,争点化しないよう,あえて保険会社の初回提示通りの逸失利益を請求しました。

解決内容

(1)入通院慰謝料について

 本件では入院期間約100日,通院期間約730日と通院期間が長期である一方,実通院期間が約50日であり,実通院期間を元に慰謝料を算定するよう争われる可能性がある事案でした(大阪地方裁判所の基準では,「通院が長期に渡り,かつ,不規則な場合は,実際の通院期間(始期と終期の間の日数)と実通院日数を3.5倍した日数とを比較して,少ない方の日数を基礎として通院期間を計算する」と定められています)。

 そこで,通院日数確認表をもとに,定期的に通院していることを示して通院期間どおりの通院慰謝料を認定するよう求めた結果,ほぼ請求通りの入通院慰謝料が認められました。

 その他,本件では,通院期間に事故後に自分で転倒した怪我の治療期間も含まれており,訴訟で争いになった場合,自分で転倒した事故の治療に必要な期間が慰謝料算定期間から控除される可能性もありました。

(2)逸失利益について

 本件は,被害者が定年退職から何年も経過している年金生活者で一切働いておらず,職業訓練も受けたことがなかったことから,本来逸失利益が認められない可能性が高い事案でした。

 しかし,保険会社の初回の提示は,自賠責保険基準に準じた社内基準で算定し,就労の蓋然性を問題にすることなく,年齢別平均賃金をもとに一定の逸失利益を認定していました。

 本件は自転車対自転車の事故であり,自賠責保険の適用はありませんが,保険会社の社内基準が自賠責保険基準に準じたものだったことから,機械的に逸失利益を認定したものと考えられます。

 保険会社の初回提示の内容は,後遺障害慰謝料100万円,逸失利益144万円であり,後遺障害12級の自賠責保険金の上限224万円に近づけるうよう計算したことが伺われます。

 逸失利益が争点化するリスクを避けるためにあえて初回提示通りの逸失利益を請求した結果,幸いに担当者が上席の決済で指摘を受けることも無く,そのまま逸失利益が認められました。

(3)過失相殺について

 交渉過程で,初回提示と同様に過失相殺せず回答案を作成して決済を取ろうとしたところ,上席から過失相殺をするよう指示があったとの連絡が担当者からありました。

 初回提示は自賠責保険基準に準じた社内基準で計算していたため,自賠責保険基準と同様,重過失(被害者過失7割以上)でなければ過失相殺しない扱いをとっていたが,前方の障害物をさけるために被害者が左に寄ってきたために衝突した旨加害者が主張しており,裁判基準額で賠償額を算定するのなら,一定の過失相殺をせざるを得ないという回答でした。

 本件のように,保険会社の初回提示で過失相殺を行っていない場合でも,単に自賠責保険基準に準じて計算をしていたためで,裁判基準での賠償額の争いになれば改めて過失相殺が争点となることは少なくありません。

 本件の事故態様からすると,訴訟で争えば被害者無過失と認定される可能性もありましたが,無過失が認定されて増額になる可能性よりも,逸失利益が否定されて減額になる可能性の方が高い事案でした。

 そのため,過失相殺を認めて示談する方針を取ることとしました。

所感(担当弁護士より)

 本件は,訴訟で争いになれば逸失利益が否定される可能性が高く,通院慰謝料算定期間が短縮される可能性もあったため,一定の過失相殺を認めても示談することにメリットがある事案でした。

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